2018年08月19日 09:00

「ほっぺにチューして」から始まった後輩との思い出…(体験談)

読了時間:約 3

1年程前、長い出張から帰ると、新人の女の子が残業していた。
ちょっとタイプの娘だったんで、飲みに誘うとついて来た。
他愛もない話で盛り上がった後、その娘を車で送った。

家に着いたときに、冗談で「送ったお礼にほっぺにチューしてよ」と言ったら、照れながらも可愛くチュッてしてくれた。
車で家まで帰りながらほっぺたの余韻を楽しんでいた俺だったが、(もしかして俺が先輩だからイヤイヤしたのかも)とか思って自己嫌悪に陥った。


ところが次の日から、その娘から電話が掛かってくるようになった。
内容は他愛もないことだったけど、俺を気にしてくれているようで嬉しかった。
いつからか、俺も彼女から電話が掛かって来るのを待つようになっていた。

ただ、先輩後輩と言うのを気にしすぎていた俺は、自分からは連絡をとらないようにしていた。
でもそんなやせ我慢も続くわけなく、後輩のほうから「またご飯連れて行ってくださいよー」と誘われると、飯食いに連れて行っては、ほっぺにチューで帰る、という日が続いた。

やっぱり俺が先輩だから嫌々チューしてるんじゃないかと・・・。
その日は何もなしに帰ると、彼女からメールがきた。

「ごちそうさまでした。ところで今日はほっぺにチューなかったですねえ。わたしが後輩だから気にしてるんですか?」
ずばり言い当てられた俺だったが、おかげで彼女と屈託なく付き合えるようになった。

そんなある日、会社のメンバーでオールで飲みに行こうという事になり、男3、女4で梅田で騒いでいた。
が、しかし、一人の娘が急用で帰ったのをきっかけに、結局みんな帰ることになった。
当然のように俺は彼女を車に乗せると、彼女はこう言った。

「今日、友達の家に泊まるって言ってきたんで、いまさら家に帰れないです。朝まで遊んでください」
彼女にそう言われて嬉しいような困ったような微妙な気分だった。

しかし、そんな気持ちは近くのバーで飲み明かしている内に変化していた。
アルコールと眠たさが俺の心を麻痺させたのかもしれない。
疲れた俺たちは自然とホテルに向かった。

もう夜が明けようとしてる中、大きなベッドに入ろうとしていた俺に彼女はこう言った。
「おいたしないでくださいね」
この一言で、手を出そうかどうしようか悩んでいた俺の心は萎んでいった。

「分ったよ。じゃあお休みのチューしてよ」
いつものようにほっぺを差し出した俺だったが、彼女の気配にふと上を見ると、彼女の唇が俺の唇と触れ合った。
偶然と言えば偶然だったが、彼女は俺が狙ったと思ったらしい(当たり前か)。

彼女は俺を避けるかのようにベッドの端に行くと、「駄目ですよー。大人しく寝てください」と言うと、寝たかのように静かになってしまった。
彼女の反応がいまいち読めないまま、どうしようか悩んでいるうちに、俺も眠ってしまっていた。

何時間くらい眠っただろうか。
なんとなく左腕が痺れている気がして目覚めた。
どうやら寝てる間に彼女を腕枕していたようだ。

「寝てるの?」
「昨日◯◯さんが変なことするから眠れなかったじゃないですかー」
この娘はドキドキしながらずっとこうやってたのか、と思うと急に彼女が愛しくなって、夢中で彼女を抱きしめていた。

「痛いですよー」
そういう彼女の顔があまりにも可愛くて、キス。
唇、目、首筋・・・。

「どこにされるのが好き?」
俺がそう問いかけると、「探してみてください」と彼女は薄く微笑んだ。
肩、腕、指、脚・・・。
今まで我慢してたものがドッと溢れる様に体の隅々に唇を這わせた。

彼女は必死に我慢していたようだったが、そのうち耐え切れないように切ない声をあげた。
そして、いよいよという時、彼女はこう言った。

「これからも、可愛がってくださいね」
それからは、誇張でなく、夢のような時を過ごした。

その後、半年くらい彼女との関係は続いたが、出張続きの俺とすれ違いばかりになり、自然消滅。
彼女は親の都合で退職し、俺も転勤で東京へ。
今では彼女の面影も探すことはできない。
いまだに夢の中には出てくるのに。

いくら求めても決して帰ってこないが、そうと分っているからこそ、あの頃のことを思い出すと切なくなる。

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